ガウディ建築巡礼 ①サグラダ・ファミリア(Sagrada Família) 前編

2018.09.29 サグラダ・ファミリア(Sagrada Família) 前編:建物を見る

バスで現地に赴き、建物が見えてきた時のことを思い出すと、今でもドキドキします。

ガウディ建築を知ったのは建築の専門学校時代。子供のころから建築家になると決めて進んでいた教育課程で、どんな西洋の建築歴史を学び、見ても、単純な驚き以上のものが得られない中で、唯一、不思議な感覚で心を動かされた建築物が彼の創ったものでした。

「いつかこの目で実物を見る!」そう夢見てきたものが、肉眼で捉えられる距離にあることに、心は逸りました。

見学ツアーでの参加で、日本人のガイドさんが解説と案内により、外観の写真撮影時間の後、「降誕のファサード」と名付けられた東側入口からアプローチ。ファサード周りには日本人彫刻家 外尾悦郎さんの石像が多数設置されていて、ここを含む一部の完成部分が世界遺産に登録されています。

サグラダ・ファミリアとは、聖なる家族。イエスキリストとその家族の棲まわれる家として、ガウディが生涯をかけて、神に捧げようと心を砕き、精魂とあらゆる知恵を込めた、その熱意がひしひしと伝わってきます。

ガウディは、この建物に様々な意味と機能を持たせていて、その一つが、石の書物です。文字の読めない人にも聖書の話が分かるように、石像のひとつひとつがイエスキリストの生涯の重要なシーンを物語っています。降誕のファサードは、その名の通り、イエスキリスト降誕から幼少期にまつわるストーリーが表された場所です。

 

外尾さんの彫刻はとてもなめらかで美しく、生命が宿っているかのようです。

ガウディが見たら、目を細めて悦びそうな気がします。

観光客でごった返すこの場所も(この人だかりはガウディにも想像しえなかったでしょう!)、静かな教会としての日常があったなら、日曜の礼拝で親が子に彫刻を見ながら物語を話して聞かせるというような風景も見られるのだろうな…と空想が膨らみます。

そしていよいよ、3ヶ所に分かれた扉の1つから、内部へと踏み込みます!

 

扉から一歩踏み込むとそこは、多様な色の光と影が立体を際立たせる幻想的な世界。

体の底から感動が込み上げ……る前に、ちゃきちゃき関西弁女性ガイドさんの解説がイヤホンを通して耳に飛び込みます。夢の世界に飛び込みかけた刹那、現実に戻ってまいりました。涙を流すタイミングを逃す。ジーザス!

とはいえそこはプロの話、なるほどと教わるポイントが色々ありました。中でも柱の材質・形状・構造については食い入るように見てしまいます。

石積みで作られた柱は、構造的箇所によって強度の異なる石が選定されており、色が違います。そしてこの形状!まるで森の中に林立する樹木のように、根元は太く、上にいくほど細く、枝分かれしています。さらにその幹に縦に通る筋の数。下は少なく、上は多くなっています。その見事なグラデーションを作り出す手業……

なんだこれは!!!

この天にも届くような高い建物を、樹木の柱が支えている光景に、これまでどれほどの建築家が度肝を抜かれ、感嘆し、謎に満ちた目で見つめてきたことでしょう。

建物内部でまず私に襲い掛かってきたのは、圧倒的な職人魂と、森に包まれる心地よさでした。ここで天井を見上げると、木漏れ日のような光が。満天の星空にも見えます。美しい。。

また、この情景に宮崎駿さんの『風の谷のナウシカ』の腐海の森も重なりました。

さらに、時代や背景は違えど、建造するエネルギーに、奈良の大仏建立と共通するものも感じます。不安定な情勢にめげず、祈りを込め、悦びをもって携わっていた活気、心意気を感じます。

そしてこの美しき光の芸術!

教会のステンドグラスに元来描かれているはずのキリストの教えを彫刻によって表現したことにより、ここのステンドグラスはその役目に縛られず、光を色彩で表現する自由を存分に愉しんでいるように見えます。

スペインの明るい自然光を過不足なく屋内に届ける手腕はガウディの得意とするところであり、大切な価値観であったと思われます。一見地味な色の外観と対比するカラフルな内観は入ったものにしか分からない贅沢。

無機質な石に色彩の衣を纏わせる光の美しさに息をのみ、しばらくただ浸っていたいような心地よさでした。

青~緑は東側、緑~赤は西側に面しています(正確には北東と南西)。

いかにも西洋らしい煌びやかな宗教画を是とする方などには、物足りない、これでいいの?という想いも抱かせるかもしれませんが、私は100年も前の時代にこのようなものを作り出した斬新さに畏敬の念しかありません。そしてこの場所が大好きです。(ただしステンドグラスのデザインはガウディによるものではないようです。)

さて、ここからエレベーターに乗って鐘楼の上にも登ってきました!次回に続きます!

塔の上から見た話、パーツについての話、に続いて、最後に私がガウディに感じる内面的なことやプロファイラー目線からの話を書いていきたいと思います。お楽しみに!

 

* * * * * * * * * * * *

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